水分補給が1%でも低下すると神経細胞が最適に働かなくなるため、「認知の嵐」を引き起こす可能性があることをご存知でしたか?研究によると、たった1%の脱水で認知機能が5%低下するとも報告されています。そして、大多数の人は、たった1%よりもはるかに多くの脱水症になっているとも言われています。
私たちの体積の約60%は水分ですが、分子的には99%が水分子です。私たちの身体のあらゆる部分が、最適に機能するために水分は不可欠です。水は、老廃物の排出、体温調節、心臓、皮膚、腸の健康維持、体の潤滑、栄養素の吸収といった重要な働きをします。
脱水症とは、消費した水分よりも失った水分の方が多く、体がその機能を果たすのに十分な水分を保てなくなる状態を指します。実際、非意図的慢性脱水症(かくれ脱水)は、最も蔓延している健康被害と言っても過言ではありません。脱水症は、不機嫌、ブレインフォグ、集中力の低下、やる気の低下、反応速度の低下、記憶障害、睡眠障害、ストレス障害、交感神経の高ぶり、うつ症状などとして現れる場合があります。かくれ脱水を放置してしまうと、体内が「干ばつ状態」に陥り、これによる慢性的な身体へのストレスは、しばしば不安障害として現れることもあります。高齢者と子供は下痢や嘔吐を起こしやすいため、脱水症の影響を受けやすいです。さらに、加齢とは体内の水分率が低下するため、高齢者は脱水によって肺や膀胱の感染症にかかるリスクが高まります。
しかし、脱水症は骨と筋肉の健康に深刻な影響を及ぼすことはご存知でしたか?
脱水が骨に与える影響
健康な人の骨には約31%の水分が含まれています。骨の中心には、骨髄と呼ばれる柔らかいスポンジ状の組織があります。骨髄には、赤血球、白血球、血小板を形成する血液幹細胞と、脂肪、軟骨、骨細胞を形成する別の幹細胞があります。私たちの骨はこれらの細胞を絶えず生産するために水分を必要とします。また、水分はミネラルで細胞を強化する役割も担っています。水分は栄養素の吸収を可能にし、脱水は骨のカルシウムとビタミンDの不足をもたらします。カルシウムが不足すると骨がもろく折れやすくなります。さらに、十分な水分補給をしないと、食べたカルシウムが腎臓結石になる可能性が高まります。腎臓結石は、体内で正しく処理されなかったカルシウムが沈殿したものです。また、水は体内の毒素や老廃物を排出する働きもあります。脱水症は骨に毒素を溜め込み、炎症や骨量の劣化にもつながります。
脱水が筋肉に与える影響
健康な人の筋肉の約75%は水分を含んでいます。脱水症になると、私たちの身体は、心臓や肺のような最も重要な臓器のために水を蓄える一方で、筋肉のような他の臓器への供給を制限するようになります。その結果、筋肉は水分と電解質が不足になり痙攣を起こすようになります。ナトリウム、カルシウム、カリウムなどの電解質は、体の機能に不可欠なミネラルです。
脱水が関節に与える影響
私たちの関節軟骨の80%は水分です。関節と関節の間には滑液と呼ばれる濃密な潤滑液があり、骨同士がぶつからないようにクッションの役割を果たしています。私たちの体のすべての関節は、この滑液によって保護され、衝撃を吸収し、スムーズな動きのためのクッションとなっています。脱水症になると、膝、股関節、肩、その他の関節の間の滑液が少なくな理、痛みや長期的な動きの問題が生じるようになってしまいます。
脱水症の症状は要注意
高齢者の場合、症状が分かりにくいことがあります。のどの渇きに加え、小腹が減った感覚も体が水分を補給しようとしているサインの一つです。口や目の乾き、頭痛、便秘、尿の濃さや量の減少、筋肉のけいれんなどにも注意しましょう。 症状がひどい場合は(例、持続的な筋痙攣、39.5度以上の体温、極度の吐き気、頻脈、めまいや失神、脱力感、はっきりと話せない、汗が出ないなど)は直ちに医療機関を受診してください。
適切な水分補給とは、「1日コップ8杯の水を飲む」ことだけではありません。細胞レベルの機能を最適化するためには水の品質や構造が非常に重要になります。水質や適切な水分補給の方法に関するブログは近々アップしますので楽しみにしててください!
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