遺伝学は骨粗鬆症に重要な役割を果たすことができます - おそらくあなたが期待するよりも多く!
骨粗鬆症って、親から受け継がれることがあるの?
そうなんです。
遺伝学っていうのは、骨の健康に影響を与える大切な要因なのです。たくさんの遺伝的な特徴が、体が骨を作ったり元気に保ったりする仕組みに影響を与えます。
もし家族にこの病気が多く見られたり、近親者が同じ病気になったりしている場合、骨粗鬆症になるリスクが高くなることが多いのです。
もし、家族に骨粗鬆症の人がいる場合は、DEXA(デュアルエネルギーX線アブソルプティオメトリー)スキャンという検査を受けることを考えてみて下さい。
骨の強さと骨の減少
骨が減ることは、たいてい年をとると起こるものだと思われがちですが、最新の研究によると、実はその減り方は遺伝にも関係していることが示されています。
つまり、骨がどれだけ減るかは、あなたの遺伝子にも影響される可能性があるのです。
家族や双子に関する研究から、骨の量の60~80%が遺伝子に関連していることがわかりました。1)また、遺伝的な要素は若い人の骨の健康に、より大きな影響を与える可能性があることが分かっています。
ミネラル受容体遺伝子
ミネラル受容体遺伝子は、体が大切なミネラルをどれだけうまく取り入れるかに影響を与えています。 カルシウムとビタミンDを取り込むための遺伝子は、人によって違います。カルシウムやビタミンDに良く反応する遺伝子を持つ人もいれば一方であまり良く反応しない遺伝子を持つ人もいます。
もし良く反応しない遺伝子を持っている場合、骨粗鬆症にかかるリスクが高まることがあります。2)
カルシウムとビタミンDをしっかり摂ることは、特に骨粗鬆症の家族歴がある人にとって、
骨の健康を保つためにとても大切です。
ホルモンの影響
更年期などでホルモンのバランスが変わると、骨の健康に影響を及ぼすことがあります。
特に、エストロゲンというホルモンはカルシウムの吸収にとても重要な役割を果たします。
エストロゲンの量が少ないと、食事で十分なカルシウムを摂っていても、体内で骨に必要な
カルシウムが足りなくなることがあります。3)
ミネラル受容体遺伝子と同じように、ホルモンのバランスも人によって違い、遺伝子の影響を受けます。エストロゲンとプロゲステロンのレベルが低くなると、骨の健康が悪くなり、骨の強さや密度が減少します。
この影響は、遺伝的に早くから閉経することがある人にとって、特に早く現れる可能性があります。4)
骨折
骨粗鬆症の人は、骨がもろくて折れやすい場合があります。特に、股関節や手首、背骨の骨が一番よく折れます。
遺伝的に骨の量や密度が少ない場合、更に骨が折れるリスクが高くなります。
骨粗鬆症の骨折は遺伝子に関係していますが、研究によると、年をとるにつれて、転んだりするなどの外部の原因も骨が折れるリスクに影響を与えることがわかっています。5)
男女の違いが影響すること
遺伝的な要因は、私たちの骨の大きさや強さにも影響を与えます。
一般的に、骨の量が少なくて小さいため、女性は男性よりも骨がもろくなる(骨粗鬆症になる)リスクが高いのです。50歳以上では、男性の20%と比べて、女性の約50%が骨粗鬆症になる可能性があります。6)
骨粗鬆症が遺伝する場合、予防する方法はあるの?
確かに家族にこの病気がいるとリスクが上がることがありますが、骨粗鬆症は必ずしも避けられないというわけではありません。
遺伝的な要因や生活習慣、周囲の環境など、いろいろなことが影響を与えます。
つまり、家族に骨粗鬆症が出ていなくても、誰にでも発症する可能性はあるということです。
でも、幸いなことに、リスクを減らしたり、病気を管理するためにできる方法はたくさんあります。
食べ物と栄養
バランスの取れた食事で、ビタミンやミネラルをたくさん摂ることは、骨の健康にとって
とてもいいことです!特に、カルシウムやビタミンD、ビタミンK、マグネシウムが大切です。
運動
定期的に運動することは、骨が減るスピードを遅くし、全体的な骨の強さをアップさせることが認められています。重いものを持つ運動は、骨がしっかり成長するために必要な「刺激」を与えるから、特に効果的です。7)
振動療法
元々NASAが宇宙飛行士のために開発した、弱い振動を使った治療法があります。35年以上の研究が、これが 骨粗鬆症を防いだり対抗するのに役立つことを示しています。多くの研究によって、低強度振動器機を使うと、骨粗鬆症の予防や改善に効果的だとわかりました。
参考文献
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Benedetti, Maria Grazia et al. “The Effectiveness of Physical Exercise on Bone Density in Osteoporotic Patients.” BioMed research international vol. 2018 4840531. 23 Dec. 2018, doi:10.1155/2018/4840531
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